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ABSの変更点

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!!!ABS
名詞

!!説明
ABSとは'Antilock Brake System'の略称である.主に,ブレーキングによってタイヤがロックして制動力を失うのを防ぐ機構である.

通常,車のブレーキは主にブレーキディスクとブレーキパッド間の摩擦力,および路面とタイヤの摩擦力によって制動力を発揮している.'通常'の走行では路面とタイヤはある一定のスリップ率以下にはならないので,ABSが作用することはない.しかし,雪道走行やスポーツ走行でのハードブレーキングの際には,ブレーキディスク・パッド間の摩擦によって発生するトルクが路面とタイヤの摩擦によるものを超えてしまい,タイヤがロックしてしまう現象が発生する.ABSの働きは,ロックした,またはロックしそうな際にABSの機構によりブレーキペダルにキックバックをかけることで一瞬ブレーキを緩め,スリップ率を回復させることである.ABSはこのように安全機構であり,最近の車ではABSは標準装備となっており,装着されていない一般車はほとんどなくなっている.


しかし,自動車部においては,もともとの装備でABSが装着されていない車両であったり,もともとABSが装備されていたが,ABSを敢えてパージする御方もいる.
実は,これは愚かな行動ではなく,ABSというものはメーカーによって機構に違いがあり,ほんとにギリギリで作動するものであったり,とても早い段階で介入してくるものなどがある.介入が早い(ロックする前に介入する)ものはモータースポーツにおいては制動力を弱くするものとなり,ABSがあることで逆にブレーキングが甘くなってしまうことがあるのである.また,ABSのための複雑な配管が災いして,ブレーキペダルのタッチが悪くなることもある.そのため,敢えてABSはパージし,自分のブレーキング能力を高め〜ることでフルブレーキングの際もタイヤがロックしないように必要に応じてブレーキを緩めるなどをして対応するのである,これを俗に人間ABSという.


こう言うとABSは不要なものに思えてくるが,性能の良いものであればドライバーの技術と併用することで力を発揮するものであり,必ずしもモータースポーツにおいて不要なものとは言い切れない.しかし,結局はドライバーのブレーキング能力が重要なのは言うまでもない.