可変バルブ
(かへん―):名詞
説明
レシプロエンジンにおいて、開閉量やタイミングの変化する吸排気バルブのこと。またはそれを制御する技術。ピストンスピード(∝エンジン回転数)に応じて最適な吸排気流速を得るために用いられる。
多くのエンジンはバルブの開閉タイミングやリフト量が一定であり、常用する回転数近傍で最適な流速が得られるように設定されている。常用しない回転数での性能を犠牲にする設計ではあるが、実用上問題となることは少ない。ところがスポーツエンジンにおいては、高回転域での性能を求めれば低回転域での性能が犠牲となり、市販エンジンとしての扱いやすさを大きく損ねることになってしまう。
この問題を解決する手段の一つが可変バルブ機構である。可変バルブを用いればエンジン特性を動的に変化させ、エンジン回転数や負荷に応じて効率のよい吸排気が可能となる。
現在はスポーツエンジンだけにとどまらず、実用エンジンにおいても省燃費の観点から採用される例が増えている。
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